MY GAME LIFE

ゲームと映画とロマン、あとなにか。

『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』あの日のクラッシュはどこにいったのか

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 ラッシュ・バンディクー』を初めてプレイしたのはシリーズ4作目の『さくれつ!魔神パワー』だった。姉が購入したものだったが本人以上に熱中したのが僕だった。クリアしたのももちろん僕が先だった。PS2を購入して2〜3番目にプレイしたタイトルなので今でも記憶に残っている思い出深い作品だ。その後にシリーズ過去作を全てプレイした。それから時は経ち、本シリーズのリメイクが発売された。以前から旧3作品のリメイクである『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』はプレイしていたのだが何かと忙しく、書くのをダラダラと先延ばしにしてしまった。

 

 

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 今では『Uncharted』シリーズでさらに飛躍したNaughty Dogが制作した旧3部作をアクティビジョンがリメイクし、世界中で1000万本のセールスを記録した大ヒット作となった。リメイクというだけあってグラフィックの向上は流石といったところ。あの伝説的ゲームをこのグラフィックでプレイできる日が来るとは思ってもみなかった。OP時に「一斉を風靡した大ヒット作」と自分で言ってしまうのは笑えるが実際そうだからこそ言えるのだろう。昔のグラフィックのクラッシュが登場し、新しく生まれ変わるOPには感動すら覚える。 

 相変わらず面白いゲームだ。クラッシュやアクアクなどのコミカルなキャラクターやバリエーション豊かなレベルデザインは健在だ。クラッシュが崖から落下した際に飛んでくる靴や燃えて灰になったり敵にふれて天使になったりする描写は昔懐かしのクラッシュをプレイしている気持ちにさせてくれる。しかしクリア後に抱いた感想は「これは従来のクラッシュではない」ということ。

 

 

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 昔のようなクラッシュではなくなってしまった。シビアというのかハードというのか。本作に登場する敵は敵ではない。コントローラーを握るプレイヤー自身が真の敵なのだ。旧作もそうだったが本作はことさらその傾向が強い。まず何が本作をシビアなゲームにしているのかというと、人間が持つタイミングという感覚をゲームの難易度としている点だ。つまり「タン・タン・タン」であるべきところを「タン・タン・タタン・タン」としている。「タタン・タン・タタン・タン」を「タタン・タン・タ・タタン・タン」みたいな。それがフォービートでもエイトビートでも構わないがプレイヤーの手元を狂わせる障害物や穴がプレイヤーのタイミングをぶち壊す不純物として設置されており、自分の感覚などを当てにしてプレイしても先に進むのはまず無理。観察が非常に重要だ。

 

 

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 また今作においてクラッシュの水平方向のジャンプも難しさの要因のひとつとなっている。他のゲームでは操作キャラのジャンプは穴に対してそれなりのマージンが設けられてる。例えば、穴の手前からジャンプしても余裕を持って飛び越えるられる。しかし本作は穴のギリギリまで近づいてからジャンプしてもなんとかその穴の距離分の跳躍しかできない。さらに通常の地面と箱の上での水平ジャンプの距離にも差があることもタイミングやバランスを崩させる。

 レベルによって横スクロールと縦スクロールになるのだが、どちらも奥行きが非常に把握し辛い。そのため奥に行けば行くほどジャンプした際に落下しやすくなる。それを回避するためにはクラッシュの陰で位置を把握するのが良いのだけれどこれまた厳しいものがある。

 

 

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 確かにシビアなゲームではあるがそれだけやり甲斐を得られるゲームとも言える。ゲームをプレイする上で「なにくそ」と思わせてくれる作品の方が好みだ。したがって難易度については特に不満はない。ないのだが、このゲームの難易度はどの層に向けてデザインされたものなのか理解に苦しむ。従来のクラッシュシリーズファンなのか、それとも新規ユーザーやクラッシュのコミカルなイメージに惹かれた子供たちか。シリーズファンならこの難易度でも懐かしさと相まって楽しめるかもしれないが、新規ユーザーや年齢の低い子供達には正直酷だろう。少なくとも子供向けのゲームではない。

 

 

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 難易度はシビアでそれに追い打ちをかけるかのような非常に難ありの操作性によって昔のただ楽しかったカジュアルなクラッシュ・バンディクーではなくなってしまった。それでもゲーマー精神を発揮させられる作品であり、過去作を思い出させる各レベルのデザインは見ているだけでもワクワクさせられる。ゲームとしてはアリだがリメイクとしては非常に惜しい。といっても1000万本以上も売れているのは流石。まあシリーズファンとしては少々ケチをつけずにはいられないのが残念。現在開発中の最新作『クラッシュ・バンディクー レーシング - ブッとびニトロ!』もまた楽しみではあるが。さて、いかに。

 

 

 

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